萱刈りや野焼きなどの管理が行われ、光条件に恵まれた河原などでは、サクラソウのそれぞれのクローンは大きく成長して広がります。
隣のクローンと株が入り交じるのです。
江戸時代の花暦に描写されている紅色のサクラソウが咲き敷くといった光景を、いっそう微妙なところまで表現するとしたら・・・
「濃い紅色から薄い紅色まで微妙に異なる色合いが入り混じって咲き敷く」
・・・となるでしょう。
これに対してミズナラ林やカシワ林の林床に生育しているサクラソウは、光合成に十分な光が得られる時期が春先に限られるので、クローン成長も限られたものでしかありません。
そのため、種子による繁殖に支障がなければ、少数の株から成る多数のクローンが狭い範囲に共存することになります。
そこではサクラソウは、少数の同じ花を咲かせる株が点在する景色をつくり出すのです。
すごいことですよね。