植物は、体をつくるため、あるいは生活活動に使われるエネルギーをまかなうために、葉で光合成によって有機物を生産します。
上へ上へと伸びていくことは、上方から注ぐ太陽の光を利用して光合成をしなければ生きることのできない植物の宿命でもあります。
まわりの植物よりも少しでも高いところに葉をつけること、これが少しでも多く光を確保するための秘訣だからです。
そのため、自然淘汰による適応進化は、より高い位置に葉をつけるためのいろいろな戦略を植物に編み出させました。
しかし、一方で、上方に伸びることで光を確保することを最初からあきらめている植物もあります。
花を咲かせるとき以外には地上茎を立てることなく、葉を地面すれすれに広げるそれらの植物は、他の植物の生育に不適当な場所や季節を選んで生活する、いわば「隙間の植物」です。
そのような植物のなかには、茎を地中あるいは地表で水平に伸ばして、その先に新しい株をつくる成長様式をもつものが少なくありません。
そのような成長の仕方をクローン成長といいます。
遺伝的には同一の株を増やしていく成長だからです。